ケガへの対処

アウトドアフィールドには常に危険と隣り合わせという一面も持ち合わせています。

病気や怪我といった不測の事態は、自分も辛いですし同行者にも心配をかけてしまいます。

アウトドアフィールドでは、携帯電話が圏外で救助が呼べなかったり、救急隊の到着までに長い時間がかかる場合が多いです。


やけど

アウトドア・キャンプでは火を使うことが多く、やけどをおったりすることは十分に考えられます。

やけどの程度によっては命に関わること。きちんと対処法を覚えておきましょう。

程度 状態
第1度火傷 皮膚が赤くはれヒリヒリし、一時的に色素沈着あるがすぐに軽快します。
第2度火傷 痛みが強く赤くなり、24時間以内に水泡が出来ます。
第3度火傷 皮膚の全層がやけて黒くなり深い傷が出来ます。
すぐに外科医の治療を受ける必要があります。

やけどはできるだけ早く患部を清水につけるか、水を流して十分に冷やします。
冷やすと痛みも軽くなり、熱による変化もくいとめます。衣服類などはあわてて脱がさないで、十分冷やしてから衣服を切って患部に触れないように取り除きましょう。無理をして脱がすとやけどした部分の表皮をはぎとることになり化膿しやすくなります。

第2度火傷以上の場合はきれいな布で包んで、医師の治療を受けましょう。

大人で20%以上、幼小児で10%以上のやけどの広さがあれば重症です。点滴注射などの全身の治療が必要ですので一刻も早く病院へ行きましょう。(その人の手のひら面が体全体の約1%に相当します。)


対処法

やけどは、とにかく冷やす事です。やけどを負った箇所を流水でよく(1時間程度)冷やしてください。もし流水がないのであれば、クーラーボックスの氷等を使って冷やしましょう。冷やしても症状が変わっていなければ病院に行きましょう。

衣服が皮膚にくっついているような場合、無理にはがさず、そのままの状態で水をかけて冷やし、病院へ直行しましょう。


打撲

アウトドアではスポーツと同様に打撲・捻挫はつきものです。

一刻を争う緊急を要するものから、比較的軽いものまでいろいろありますが、軽いと思っていても最初の治療を誤ると復帰が長引くこともありますので、安易に考えずに近くに病院があれば医師に診断してもらいましょう。

特に頭部や顔面部の外傷は、時には命に関わることもありますので特に注意が必要です。

  • 意識があるか
  • 会話が成り立つか
  • 麻痺がないか
  • 激しい痛みが続くか

これら項目でおかしいところがあれば、すぐに救急を呼びましょう。


対処法

顔の切り傷やすり傷

顔から出血した場合、実際より大量に血が出ているように感じ気が動転し、あせって適切な処置ができないケースが多いようです。まずは「実際には重傷ではない」と冷静に対応すること。

傷口にバイ菌や砂利などが入りこまないように止血をする前には必ず流水などで洗い流してください。小さな子どもは泣くかも知れませんが、洗浄はとても大切なのでしっかり行いましょう。

洗った後は傷口を指で直接押さえ血が止まるまで圧迫し、血が止まったら絆創膏や包帯などで保護します。

目をけがしたときは、できるだけ早く専門医に診てもらいましょう。

頭を打ったとき

頭を打撲した場合、その直後は意識がしっかりしていても徐々に意識がはっきりしなくなったり、強い頭痛や吐き気などを訴えるケースがあります。放置すると脳の障害につながることもありますので、しばらくは様子を見ることが大切です。

頭を打った人がいたら(特にこども)注意深く観察しておきましょう。

意識がはっきりしない時や吐き気や嘔吐がある時はすぐに救急車を呼びます。

意識がある時は水平に寝かせ、楽な姿勢で安静を保ちます。

帰宅後も、元気がなく食欲もないなどの症状がある時は、早急に医師の診察を受けてください。


捻挫

足場の悪い所やちょっとした段差で足首をひねってしまう捻挫。転倒時などに手をついて手首を捻ることもあります。

そんな時は、無理をせずすぐに休んで処置をしましょう。


対処法

  1. すぐに靴と靴下を脱ぐ
  2. 横になりベンチなどに足を乗せるなどして、足首が心臓よりも高い位置にくる姿勢をとる(腫れの予防)
  3. 患部に濡れタオルや水を入れたビニール袋などを当て冷却アイシングする
  4. 腫れがひどくなるようであれば、足首が90度の角度で固定されるように包帯などを巻き、患部を圧迫し、その上から濡れタオルや水を入れたビニール袋などで更にアイシングを続ける

その後、病院で診てもらいましょう。