飯盒豆知識

飯盒炊爨でおなじみの飯盒。

上から見ると大豆のようなゆるく屈曲した長円形で兵式飯盒と呼ばれています。

丸いのが丸型飯盒です。

飯盒は西洋の陸軍が使ってたもので、日本には江戸時代末期~明治維新の西洋式軍学とともに入ってきたようです。

現在でも陸上自衛隊で使われてるようですので、野外、特にサバイバル時の飯炊き道具としては最高のものなのでしょう。


大豆のような形

飯盒

飯盒のあの独特の形には意味があるようです。

焚火のような不安定な火力でも、対流により米に均等に熱が回るよう、あの形になっているようです。だから兵式飯盒なら意外と簡単に炊けるのです。

また、一度に大量に並べた時に無駄なスペースができず、ぶつかり合わないように設計されているともいいます。


飯盒のフタの取っ手

飯盒の上蓋に取っ手のある飯盒と無い飯盒があります。

なぜ取っ手があるかというと、取っ手を横に伸ばすことで外ブタがフライパンになり調理することが出来ます。

また、フタは食事用の皿にもなり、取っ手の先に内ブタを付けることが出来のもあるらしく(自衛隊仕様)、片手で2つの皿を持つことが可能。

炊飯時に蒸気でフタが持ち上がる時に取っ手を飯盒の底に引っ掛けることで、それを防止することも可能。
(一応、重石を置きましょう)


飯盒の内ブタ

飯盒の内ブタの使い方って知っていましたか?

計量とお皿代わり程度と思ってましたが、内ブタは美味しくお米を炊くためにあるのだそうです。

飯盒って圧力釜の原理でご飯を炊くらしく、3合までの米を炊く場合は、内ブタをすることによって圧力を高めることができるらしい。4合の米を炊く場合には、外ブタ近くまでご飯が増えるので中ぶたをはずすのです。

圧力釜の原理だから噴きこぼれはじめたらフタに重石を置いてフタが開かないようにしてるんですね。

それともうひとつ。
3合以下なら中ブタを入れて、その中ブタに野菜とか魚とかを入れてご飯を炊くと蒸し焼き料理も一度に出来ちゃうんです。

炊き上がった後、間違ってもひっくり返さないように・・・。


飯盒をひっくり返す理由

炊き上がった後、飯盒をひっくり返して蒸らします。

なぜひっくり返したほうがいいのか?

火から下ろしたばかりの飯盒は熱いです。一番熱いのは底の部分。

中のご飯は、底のほうが少し焦げているかもしれません。反対に上ほうは熱い蒸気。

ひっくり返すことで一番熱いのは底の部分での焦げ付きを防いで、上にある熱い蒸気を底部分に入れ替えて、焦げかけてるごはんをやわらかくするらしい。

一石二鳥です。